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総経理

第15回 2011年5月

月末最終日、入金がないのに営業が勝手に、こっそりと物流担当にFAXをして勝手に出荷する。物流担当者は悪いことと分かっていながら、ばれないように実行する。
近くで気配を感じた日本人上司が気付き止めさせ、厳格に注意。物流担当者は以後やらなくなった。

Royalty送金してくれという、日本人上司の命令で、会計担当者が銀行で通常送金の上限金額(五万ドル)送金してしまう。だれも違法と気が付いていない。年度監査でひっかかり、追徴課税となる。
工商管理局への契約書登記と税務局での納税をしてはじめて送金できるのだが、
このことを知らないし政府窓口へも確認しない。
送金された日本側税務担当者も源泉税の納税証明書がこないことを不思議に思わない。

一般納税人の補導期に発票の購入に制限があり、
たまたま関税増地税の還付がされなくなった。金額は大きかった。
税務局で確認させたが、よくわからない、とのこと。時間がどんどん経ち、会計担当者は
国家税務局のWeb-siteにあるお客様相談センターへメールで問い合わせた。
このことが、管轄税務局へのクレームと見なされ、なぜか?発票が購入できなくなった。しかし会計担当者は日本人上司へは報告しない。会計監査会社の人脈のおかげで
この事件に気が付き日本人上司へ報告。
対応方法も合わせて教示してもらい、実行、その日の夕方発票が購入でき売上を上げることができた。ちなみに月末最終日だった。

何年もたってから、ある一定の発票で増地税還付がされていないことが、発覚。
会計担当者が外高橋税務局へ還付申請を期限内に行わず放置したことが原因。
年度監査では発生年度から将来還付されるという項目として、あげられていた。
しかし日本人上司は気がつかず、数年経ってから還付不可能金として調整されてから気がついた。

商品を売上計上し販売店へ貸出。発票の送付先は不明。
日本人上司がその他未回収の存在に気が付き、管理部を追及すると、
販売店への貸出証明(社印あり)が机の引き出しから出てくる。
商品はすでに壊れていて、もしくは、販売されており、販売店の理解は永久貸し出し。
当時の日本人社員が量販店への出店を加速させるために、このような販促を行い、
悪いことに何年もほったらかした。
貸し倒れと判断しすぐに処理。
ちなみに年度監査では会計監査会社も、その他売掛金に気がつかず、数年が過ぎていた。

会計担当から出納担当者が配置転換。仕事を急激にしなくなり、月末数日だけ仕事をするようになっていた。日本人上司が管理部の会計やその他スタッフの業務スピードの遅さに、そしてほとんどの会計処理が月末に集中する異様さに気がつき、監視システムを導入し、この出納担当者のPCを監視。一日中プライベートチャット。履歴を見せて即解雇。
以後業務チャットが必要なスタッフは申請しチャットオープンすることにルールを変えた。
この出納担当者がやめたのち人員補充はなかったが、管理部全体の会計処理スピードが速くなりほとんどリアルタイム処理となった。
余談だが、この解雇ののち、管理部の営業部への仕事の協力度が劇的に良くなったと。営業部から報告あり。

営業から新規取引先口座開設申請あり、必須資料の営業ライセンス、税務登記書はなく、変だなと思って申請書に記載されている法人代表の名前を見るとなんとなく、
見たことがあるような名前。他の営業マネージャーに見せると、この営業の奥さん
の名前ではないか?とのこと。
すぐに営業に電話をしこの法人代表はあなたの奥さんである。だから認めない。というとあっさりとあきらめた。

重慶を回っている営業から出張経費精算が回ってきた。なんとなく土日にかけてで、
おかしい感じがした。ホテルの発票は手書だが問題ない感じ。明細は、なんとなくにせものっぽい。すぐにホテルへ電話して確認。彼は宿泊していなかった。もっと安いところに宿泊し、発票は、販売店の協力を得て入手したとのこと。

これらは、ある会社の日本人社員が実際に直面した問題だ。
中には一歩間違えると、会社へ大きなインパクト、
最悪売上が上がらないという事態に発展する可能性を秘めたものまである。

大事なことは、これらすべて「売り上げ」以前の問題だということだ。

私が、現販社を設立する時に最初に考えたのは、

「こういうつまらないことが起きない会社を作ろう。
そして売り上げのための活動に専念できるようにしよう。」
ということ。

そのために、行ったことは二つ。
「仕組みづくり」と「人づくり」。

その「仕組み」とは

  1. 経費管理:総経理がすべての経費伝票に目をとおし承認印を押す。
  2. 発注関係:電話、FAXは禁止。すべてERP(WEB)によるPO作成、出荷承認は総経理による電子承認。そのご出荷指示書が印刷される。
    という仕組みをカスタマイズして構築。
  3. 価格管理:最低価格登録権限は総経理のみ
  4. 与信管理:与信限度と支払いサイト設定権限も総経理権限
  5. 口座開設:総経理権限
  6. 社印管理:すべての印鑑の管理は総経理が金庫で行う。分公司も同じく。
  7. 会計伝票:関係者すべての承認印(日にちと名前のある日本で使っているもの)がないものは、認めない。
  8. 現金管理:現金はもたせず全員にコーポレートクレジットカードを持たせ、手書き発票は認めない。北京、広州には一万元のみ小口現金として置く。
  9. 在庫管理:年三回の棚卸。みずから立ち会う。

用意した道具はたったふたつ「承認印とERP」だ。

全員に日付付き承認印をもたせることによって責任を明確にする。
これを徹底。うやむやは許さない。お金の大小は問題ではない。
ERPは自動管理。初期設定をすれば、あとは自動。うやむやがない。これがいい。
例外は認めない。
設定値はことあるごとに自らチェック。
ごくまれに例外を認めた後の設定値の戻し忘れがあるからだ。

ここまでくれば、あとは商売に集中するのみだ。
つまらない無駄を省き、売上のためだけに、「人、物、金」を投資する。

そして一番大事なのは、
社員が自らこの仕組みの意味を理解し、業績で評価されることに喜びを感じることだ。
会社がこのような社員の集合体であれば、業績は自然と上がるはず。
総経理の仕事とは一言でいえば何か?
畢竟、人を育てることではないのか?
「仏作って魂入れず」これが最も怖い。

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