SBFの活動報告

Shanghai Business Forum
Active Report

2010年11月 蘇州-上海ビジネスフォーラム活動報告

開催概要

日時 11月20日(土) 15:00~18:00
場所 平江客桟 苑橋別館
テーマ 事例から学習する会社突発事件への対処法
講師 毅石法律事務所蘇州分所 主任弁護士 丁明勝 様
幹事 蘇州凱馬中古車売買有限公司準備室 薛 国栄
出席 勉強会::30名 交流会:25名
会費 勉強会会費:1,000元 交流会会費:4,198元

講義内容

一.突発事件に不適切な対処をすると予想外の結果となる

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1. 他の従業員が模倣をしてしまう
2. 個人レベルでの矛盾点が集団にまで発展する
3. 正常な生産プロセス・計画に悪影響を及ぼす
4. 政府・メディア介入により、事態拡大

二.対処方法を具体的な事例で学ぼう

1.労働災害事例

①事例概要
背景:Y社は玩具生産企業であり、従業員Xは生産ラインの作業員である。某日、Xは仕事のミスと不適当な操作により親指を機械に入れてしまい、負傷した。

②事例での対処方法
a:病院へ治療を受けさせ 医療費を会社が立替払いをした
b:30日以内に労災認定申請をした
c:労働能力鑑定申請をした

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③事例の教訓と予防方法/対処方法
a. 未成年者の採用回避
b. 採用前の職業病の検査
c. 当月中に労災保険加入
d. 安全作業環境の整備
e. 家族(一族郎党)の騒ぎへの対応

2. 勤務時間中に、プライベートな原因で従業員が言い争い、喧嘩をし、負傷した事例

①事例概要
背景:従業員Aと従業員Bは同じ生産現場に勤める同僚である。某日、Aは無意識にBに対し無礼な言葉を言い、喧嘩になった挙句、二人とも負傷した。大勢の従業員がこの光景を目にしている。

②事例での対処方法
a. 警察に通報し、当事者目撃者供述記録を取った
b. 病院に送り治療受けさせ 帰宅させ在宅謹慎させた(半日~1日、就規に記載)
c. 状況説明書を書かせた (反省書、報告書)
d. 警告等処罰をした

③事例の教訓と予防方法/対処方法
a. 喧嘩した者の処罰を就業規則に盛り込む
b. 対立激化防止のため労働組合に調停を依頼する

3. 従業員が会社の車を無断で運転し、交通事故を起こした事例

①事例概要
背景:従業員XはY社のドライバーである。ある日、Xは無断で会社の車を運転し、交通事故を起こし、相手側にあたる被害者は植物人間になってしまった。被害者の家族は法院に起訴し、従業員XとY社に賠償を要求した。

②判決結果
Xが会社の車を無断で使用し職務と無関係な行動を取った結果他人を負傷させてしまった場合賠償責任を負う。また、Y社は所有者として、管理が不行届きであったことから、Xが連帯責任を負う。

③事例の教訓と予防方法/対処方法
a. 車使用管理強化 相応制度作成
b. リース会社車使用(自社保有としない)
c. 商業保険加入(リース会社の付保はミニマム)

4. 従業員の学歴、資格の虚偽申告事例

①事例概要
背景:最近、学歴の偽造事件が頻繁に発生している。会社 は人事採用時に、従業員の学歴、資格、職歴等が事実であるかを確認しているだろうか。履歴詐称者を採用していないだろうか。また、このような従業員を発見したときどう対処すべきか。

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②対処方法
a. 学歴証明書写し保存 (日付つきで本人署名をさせる)
b. ネット等で学歴調査
c. 詐欺を理由に解雇

5. 集団ストライキ発生事例

①事例概要
背景:今年3月から、広東省など各地の多くの日系企業で、給料待遇の調整に関わる問題により大規模なストライキ、騒動が相次いで発生し、それらによる企業の生産停止は、企業の正常な生産経営に重大な影響を引き起こし社会に悪影響をもたらした。
『朝日新聞』の報道によると、5月中旬から発生した中国における一連のストライキは、外資企業で少なくとも43件は発生しており、そのうちの7割は日系企業である。

②発生の原因
a. 給料が低すぎ
b. 給料制度に不満
c. 人道配慮に欠け
d. 労働者構成変化
e. マスコミ報道

③予防/対処方法
a. 現実再認識:社会転換期→政府の対応
b. 賃金体制改善:賃金アップ→「同工同酬」
c. 人道的配慮:社内娯楽施設や集団活動→従業員間コミュニケーション
d. 危機処理システムの完全化:柔軟な対応→第三者の力を借りる

三.質疑応答

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Q:就業規則制定時、内容について会社側が一方的に決めてよろしいでしょうか?事前に従業員の同意を得る必要がありますか?

A:基本的に会社側一方的に作ってOKです。もちろん、事前に工会か従業員代表の意見を求めることがベストです。従業員サインは公布後です。

Q:社員が退勤帰宅時、寄り道して交通事故に遭遇したとき、工傷と認定されるでしょうか?

A:ケースによって法的機関の判断が必要ですが、ほとんどが従業員寄りの判定となります。

年度報告

薛 国栄より、2010年度の活動概要を報告しました。

交流会

同じ平江客桟で開催しました。蘇州の古い街平江路を面する静かでゆとりの部屋で、食事とお酒を楽しみながら、話が弾みました。また年末会ということで、季節の蟹をメニューに加えちょっと豪華な夕食会となりました。